不動明王立像
個人蔵不動明王立像
2026年
- 名 称
- 不動明王立像
- 修復年度
- 2026年
- 所蔵先
- 個人蔵
- 材 質
- 針葉樹
- 技 法
- 寄木造り、彩色
- 寸 法
- 像高 25.9cm
個人の方が守り伝えてこられた不動明王像です。全体に保存状態は良好であり、今日まで大切にお祀りされてきたことがうかがえるる御像でした。
一方で、本来左手に携えていたであろう「倶利伽羅剣(くりからけん)」をはじめ、火炎光背や岩座の一部に欠失が確認されました。また、御像や光背を台座とつなぐ「ホゾ」にはゆるみが生じ、自立の安定性を欠いた状態にありました。
本修復では、これら欠失箇所を新たに補作し、現在の色調に合わせた「古色(こしょく)」を施すことで、歳月を重ねた風合いはそのままに、往時の威容を取り戻すことを目指しました。あわせてホゾの調整を行い、構造的な堅牢さを回復させています。
また、像表面に付着した積年の汚れを除去したことで、彩色の本来の輝きを取り戻しました。加えて、この先の長い年月を見据え、彩色層の剝落を防止するために膠分を補填する定着処置を施しています。
小軀ながらもみなぎるような迫力をそなえた本像が、また新たな時を紡ぐ一助となりましたら幸いです。