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2022/11/30
唐招提寺薬師如来立像 遷座のおしらせ
この度、大学在学時、博士後期課程において模刻研究を致しました唐招提寺薬師如来立像模刻像が、唐招提寺より下野薬師寺に遷座されましたことを、ご報告させていただきます。
日本三大戒壇の一ヶ寺として知られる下野薬師寺ですが、現在その戒壇は、姿を留めておりません。
しかしながら、戒壇を伝えた鑑真和上の御寺である唐招提寺とのつながり深く、下野薬師寺復興の支援として、近年様々なものが唐招提寺より贈られており、鑑真和上の教えの息吹を感じることができます。
その一環として、この度、唐招提寺さまより、模刻像が下野薬師寺さまに遷座されるはこびとなりました。
模刻像がこうした歴史の流れの中に位置付けられることは、身に余る光栄に感じております。
そして、さる11月20日に、下野薬師寺さまにおいて、唐招提寺さま立ち会いのもと、開眼供養が行われました。
規模を縮小して行われた開眼法要でしたが、「模刻仏制作の裏ばなし」と題してお話しさせていただいた特別講演では、たくさんの質問をいただき、大変にぎやかで楽しい時間となりました。
法要を通し、下野薬師寺さま、檀家の皆さまの温かなお心を感じました。
翌日より行われた特別拝見には、200名を超える方々に参拝いただいたそうです。
この先長く、下野の地にて、地域の方々に愛される仏像になるよう、願ってやみません。
制作者として、そして参拝者の一人として、心よりお祝い申し上げます。
下野薬師寺を訪れると、鑑真和上の教えの広がりを随所に発見するとともに、広大で圧倒的な下野薬師寺の伽藍遺構を肌身に感じることができます。
お近くにお立ち寄りの際は、どうぞお立ち寄りくださいませ。